『パチスロ鉄拳4デビルVer.』の開発者インタビュー!納得のデビルスペックに至るまで色々あったみたいです (1/4)
2012年5月に導入された伝説の名機「パチスロ鉄拳デビルVer.」の続編が6.1号機でついに登場です!
純増約3.0枚/Gという高純増に加え1/8192で発生するフリーズの性能…5号機の中でも破格の出玉性能を誇った初代デビルの魅力に取り憑かれたユーザーは筆者を含めてたくさんいたのではないでしょうか?
そんなデビルの続編が出るということで、ななプレス編集部が山佐ネクスト(セブンリーグ)さんに直接お話を聞きたいとお願いしてみたところ、「パチスロ鉄拳4デビルVer.」開発者さんのインタビュー取材に成功しました!
前半、後半の2本立てでロングインタビューをお届けします!
前半となる今回は「納得のデビルスペック」という開発コンセプトや通常時のゲーム性、そしてデキレの有無まで遠慮なくお伺いしてきました!
コンセプトは「納得のデビルスペック」
まずはお2人の開発ポジションについて自己紹介をお願いします。
「パチスロ鉄拳4デビルVer.」のディレクターをしている開発者Aです。よろしくお願いします。
同じく「パチスロ鉄拳4デビルVer.」のスペックや出玉設計を担当した開発者Bです。よろしくお願いします。
本日はよろしくお願いします!
それでは「パチスロ鉄拳4デビルVer.」のコンセプトから伺っていきたいと思います。
事前アンケートでは「納得のデビルスペック」とご回答いただきました。
やはりデビルということで「何よりも出玉に特化した攻めたスペック」というのが前提としてありましたね。
その中でも、有利区間によって強制的にATが終わってしまうといった負のイメージを払拭した台を作りたいというコンセプトがありました。
具体的に言うと、5号機の高性能AT機に負けない6号機といったイメージですね。
6号機全般に言えることだと思うんですが、高性能ATを謳ってもそれは低設定だけの話で、高設定のATは別の機種みたいになっている台がかなり多いと思います。
デビルは荒い高設定ということですが、高設定・低設定の出玉設計の部分についてはどう仕上がっているのでしょうか?
6号機の高設定は少ないATが早いG数でポコポコ当たって右肩上がりに増えるよっていう機械ばかりじゃないですか。2000Gも回せば設定6か否かはほぼ判別出来てしまうと思うんですが、デビルに関しては設定1でも設定6でも明確な違いがないような出玉設計になってます。
設定6だからといって全然別物みたいな出玉性能にはなってません。その辺がすぐバレるというのはかなり問題があると思ってましたので、どの設定でも機械割の数値なりに荒くなっている感じですね。
6号機は設定丸分かりで放置されている台ばかりなので、ホールさん的にも助かるポイントかもしれませんね。
約1年で開発が完了した異例のスピード
次に開発時期について伺っていきたいと思います。
2015年頃から試行錯誤を繰り返したということですが、当時はまだ5号機の時代ですよね?
そうですね、5号機の時代でした。
ということは、5号機で鉄拳デビルの第2弾を出そうと試行錯誤されていたんでしょうか?
その通りです。
鉄拳3rdではエンジェルVer.が出ているので、それに続くような形で鉄拳3rdをベースにしたデビルも企画としてはあったんですが、規則の移り変わりなど色々事情が重なり難航していたんですよ。
当時の規則ではデビルっぽくないスペックにしかできなかったので、販売には至りませんでした。
そういう試行錯誤を2015年からずっと繰り返していたんですか?
そうですね。やっぱりデビルということで出玉性能は必須だったので、作って捨ててみたいなサイクルを何回もやっています。
「規則的にもう無理だから妥協してマイルドなデビルにしよう」とはならず、ずっと荒い出玉性能にこだわっていたんですね(笑)
はい。その通りです(笑)
今回のスペックに行きつくまで純増8枚、9枚のような超高純増ATも試して設計してみましたし、実際に組み上げて試打もしました。何なら4リールとかそういった変わり種のものまで色々試してみましたね。
急にやる気をなくすATはデビルじゃないので高純増は不採用
最終的に6.1号機で登場することになりましたが、純増枚数は約2.7枚/Gとそこまで高くないですよね。
いわゆる突破型AT機は、ATまでの壁は高いけど入ってしまえば短時間で出玉の塊を獲得できるというのが一般的だと思うんですが、デビルに関しては壁は高いのは同じだけど、純増も低めに設定されてるというところで出すのにも時間がかかりますよね?
2.7枚/Gの純増枚数というのはどのように決められたんでしょうか?
高純増の機種って共通してる点がありまして、最初はイケイケなんだけどある程度出ると急にやる気をなくすみたいな。
あるあるすぎます(笑)
「あれ?どうした?」みたいな(笑)。
出玉の調整上しょうがないところがあるんですが、デビルに関してはそういうのは嫌だなと思っていたので、「速さよりも納得した出玉を出す」というのが開発メンバーの中でまとまった共通認識でしたね。
6号機特有の「終わらされてる感」は本当に嫌なところですよね。
そうですね。大体高純増の機械って同じような感想を抱くと思うんですよ。
演出が違うだけでほとんど同じみたいな。
一時は「時代は超高純増だ!」という流れが弊社の中でもあったので超高純増タイプも作ってはいたんですが、本当にこれでいいのかなっていう思いがありました。
そこで一度根本的にスペックを見直して、低純増でもいいからしっかりまとまった出玉を出す方向性を選んだ感じです。
あと、アンケートの回答で2019年5月頃から約12ヵ月で作ったっていうのがめっちゃ速いなって思ったんですが、これって普通じゃない速さですよね?(笑)
自分が担当したプロジェクトの中では一番短い開発期間でしたね(笑)
そうですよね(笑)
スタートが2015年とはいえ、約1年の期間では開発さん側はすごい大変だったんじゃないかなって。
大変でしたけど、本当はもうちょっと早く出したかったんですよね。
本来なら2020年の11月頃に出せるようにスケジュールを組んでいましたが、そこから逆算すると約1年くらいの開発期間しかなかったので何とか急いで作ることになりました。
ゴールを先に決めてから逆算して作ったという感じなんですね。
そうですね。「ここで出したいから絶対間に合わせて」みたな空気感でした (笑)
プレッシャーが伝わってきます(笑)。
実際1年で開発完了というのはなかなか厳しいものなんでしょうか?色々な機種の開発者さんにインタビューしていますが、大体最低でも2年はかかっているイメージです。
ボリュームにもよりますが、やっぱり1年はかなり短いと思います。
今回は鉄拳4のベースがあったのである程度映像素材や音は揃った状態でスタートできましたが、それでも結局ATとか出玉に関する部分は全部新規で作っちゃったので、結構大変でしたね(笑)
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