ポロリが収録中に玉を盗まれた「黄昏びんびん物語」史上最大の事件を語る (2/4)
動画出演のきっかけは沖ヒカル
実はあの大御所ライターが関わっていましたポロリさんといえば常勝理論に代表されるように「スロ動画の人」というイメージが強いのですが、動画に軸足を移そうとしたきっかけが「田山さんのような日記を書こうとしたら沖さんに止められたから」という話をお聞きしました。
それがライターとして最初の挫折です。田山さんに憧れてこの業界に入ったからには田山さんみたいなことをやりたかったんですね。
当時は企画の持ち込みが当たり前にあったので「こういうことをやりたいです」と言ったら、沖さんから「若い人の演歌は味がないでしょ。俺だってポロリ君の実戦日記を読みたいと思わないもん」ってボツにされたんですよ(笑)
ズバッと言われましたね(笑)
「ハッキリしてんなー」って思いましたよ(笑)
でも、ハッキリしてもらえたからこそ「じゃあ、他のところで成果を挙げないと自分は評価されることはないな」と考えて動画の方をメインにしようと思うようになりました。
これに関しては当時の事情を解説しないとわからないと思うんですけど、当時はガイドで1ページ記事を書くとページ単価が1万5千~2万円くらいだったんです。内容としては機種の写真や表があって、そこに本文を書いていくような感じですね。
ガイドでいうと負男さんがそれの職人で、1日20ページくらいの速さで書けるんです。
1日で30~40万円くらいになりますね。
もちろん毎日10〜20ページ書いてたわけじゃないですけど、1日30万円稼げる仕事があったんです。
それに比べて、当時のTV出演のギャラって3~5万くらいなんですよ。そう考えるとバカらしくないですか?
誌面と比べると全然おいしくないですね。
だから、当時は売れてるライターであればあるほどTVの仕事を誰もやらなかったんです。
そういった面では自分はある意味ラッキーでしたね。ギャラは安かったけどTVという新しい分野の可能性も感じていたし、元々が「お金よりも自分の知ったことを人に伝えたい」からスタートしているので金額面はあまり気になっていなくて。
それよりも「伝える」という面でTVが持つ影響力の価値が大きかったということですね。
そうですね。「自分が発信してみたい」という欲求を満たせたのでそこがTVに軸足を移せた理由ですね。
「早かった」という点において、実はイベントに関してもそうなんですよ。
来店イベントですか?
ライター来店イベントが始まったのは俺がデビューした次の年で、22年くらい前でした。そのとき初めてイベントをやったのが群馬のホールで、最初は大崎(一万発)さんとリスキー長谷川さんの2人でやっていたんですよ。
そのうち大崎さんが忙しくなって行けなくなったとき自分に声がかかったんですけど、当時は交通費込みでギャラが3万円しかなかったんですよ。これ、東京から群馬に行く交通費を含めての金額ですからね(笑)
交通費だけでかなり持っていかれますね。
「時給にしたらいくらになるんだ!?」ってくらいなんですけど、当時はイベントに何の制約もなくて「出玉対決をして勝ったら設定6を打てる」みたいな企画もできた頃だったので、イベントに行くこと自体の面白さは感じていましたね。
それで、最初の頃は自分とリスキーさんで行っていたんですけど、そのうちリスキーさんも忙しくなって行けなくなってきたんです。
そこで「ポロリ君、変わりに誰かいないかな?」って言われたんですけど、群馬まで行く自分の車がなかったので車を持ってた中武君を誘って行くようになりました。
時代を感じる話ですね。
だから、イベントも先駆けとしてやってはいたんですけど、全く実入りにはなってませんでしたね(笑)
今の人たちが思うTVやイベントのイメージと当時の内側は全く違っていました。
動画もイベントも全部バブルの手前の話ですね。
そうですね。だから当時は「なんでコイツらはこんなギャラでこんなことやってんの?」ってみたいなことばかりやってましたね。
先駆けすぎましたね(笑)
先駆けすぎた感じだと思います(笑)
運命設定が強いと色々先駆けてしまうみたいです常勝理論がなくなったらライター引退
そして、動画でいうとやはり常勝理論ですが、これもかなりの年数続いていますね
15年くらいだと思います。
ご自身の中での位置づけはどんな感じですか?
「常勝理論がなくなったらライター引退」くらいの位置づけだと思います。
「引退」といってもお声掛けがあれば何かはやると思うんですけど、それでも常勝理論を最後の仕事にすると思います。
やっぱり、世の中が色々と動いていますからね。雑誌の時代に始まって、そこからTVの時代になって今はインターネットの時代になっていますよね。インターネットの時代も細かくて、それこそJANBARI.TVさんのような媒体の時代があったじゃないですか。
自社でメディアを持つ形ですね。
それが今はYouTubeに移って、最初は有料で本・TVだったのが今は無料で見るのが当たり前になったり形がどんどん変わってきているじゃないですか。
その中で自分が今やっているTVというのは「2つ遅れている」と思うんです。でも、見る人がいないかといわれるとそうでもない。ただ、年齢層は高めだし、求められている内容もYouTubeで若い子たちが求めている内容とも少し違うと思うんですよね。
例えば、このアンケートやインタビューでも寺井君を見ている層だと大きなことを言う方が喜ばれると思うんですけど、TVを見ている層には若干謙虚な方が喜ばれるんですよ(笑)
寺井さんが大きなことを話すインタビューはこちらです
あまりグイグイいかない感じですね。
例えば寺井君がMONDOで番組をやったら「何かグイグイくるな…」と思われるかもしれなくて、逆に俺がYouTubeにいくと「コイツ、面白みがないな」と言われちゃうんだと思います。そんな風にニーズが違うんだと思いますね。
そんな中で常勝理論をずっとやらせてもらってますが、ある時期で賞味期限が来ると思っています。
雑誌が廃れていくのと一緒でTVも廃れていってるし、その中ではMONDOは頑張っている方だと思うんですよ。でも、いずれそういう時は来ると思うし、自分自身に対しても同じことが言えると思います。
サイクルの終わりですね。
この「滅びの美学」に関してもいわゆる田山ライクになりますね。
田山さんも最後は病気になって自分の枯れゆく姿を見せていく、っていうところがあったんです。
自分が滅んでいくことを覚悟しながら、それを緩やかに受け入れていくというのが田山さんに憧れて業界に入った人間のケリのつけ方でしょうね。
その目安の1つとして常勝理論が続くかどうか、というところですね。
そうですね。そういう気持ちで続けている番組になりましたね。
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